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2024.11.18スタッフブログ

段差のない家にデメリットはあるのか|メリット、設計のポイントなど紹介

「老後も安心・安全に暮らせるように段差のない家を建てたい」とお考えの方は多いのではないでしょうか。

特に、高齢者やお子さまがいらっしゃる場合には、家の中の段差を減らすことで「車椅子でも快適に過ごせる」「転倒のリスクを軽減できる」などさまざまなメリットを得られます。

また、段差をなくし、フラットにすることで開放的な空間になります。

このように、段差のない家にはたくさんのメリットがありますが、いくつかのデメリットもあるため注意しましょう。

今回は、段差のない家のメリット・デメリット、設計のポイントなどをくわしく紹介します。

<ポイント>

・段差のない家のメリット・デメリットを紹介します。

・敷居や間仕切りをなくす工夫をすることで段差のない家を実現できます。

・段差をなくすと同時にバリアフリー対策を講じることで老後も暮らしやすい家になります。

 

段差のない家のデメリット

 

段差のない家には、たくさんのメリットがありますが、部分的に段差を設けた方が暮らしやすくなることもあります。

 

デメリットを事前に把握し、ご家族が快適に暮らせる「段差のない家」を目指しましょう。

 

砂利やホコリなどが家の中に入りやすい

特に、玄関や土間など外とつながる場所の段差には、「砂利やホコリの室内への侵入」を防止する役割があります。

したがって、段差をなくすと家の中に砂利やホコリが入りやすくなるため、掃除の頻度を増やさなければならないケースもあることに注意しましょう。

 

湿気がこもりやすくなる

玄関やアプローチの段差には、床下の通気性を保つことで地面から直接入る湿気を防ぐ役割があります。

特に高温多湿な島国である日本の家屋は、高床式の構造であるのが一般的で、実際に、建築基準法では1階の木造床は直下の地面から45cm以上の高さを保つことが定められています。

 

空間にメリハリがなくなる

例えば、リビングに畳スペースを設けたい場合に、段差を設けることで空間にメリハリがつき、段差部分を収納スペースとして活用することも可能です。

フラットな畳スペースにすることも可能ですが、上記のような空間の有効活用ができなくなります。

 

段差のない家のメリット

段差のない家には、「機能性」「安全性」「デザイン性」のメリットがあります。

1つひとつ、見ていきましょう。

 

転倒のリスクを軽減できる

高齢になり足腰の筋肉が弱まると、ちょっとした段差でもつまずきやすくなります。

実際に、「寝たきり」につながるケースも多くあるため、高齢者がいらっしゃる方や老後も長く住み続けたい方は家の中の段差をなくすことを検討しましょう。

また、段差のない家は高齢者だけでなく、お子さまやペットにとっても安全な間取りを実現できることも魅力の1つです。

 

開放的な空間を実現できる

段差のない家は、視覚的に空間を広く見せられる効果があります。

特に、玄関をフラットにすることで、来訪者に開放的な印象を与えられます。

 

掃除がしやすい

段差のないフラットな設計にすることで、掃除の際に、効率的に作業をしやすくなるメリットがあります。

掃除ロボットもスムーズに動かせるため、日常の掃除が楽になります。

 

段差のない家の設計のポイント

玄関

玄関の段差をなくすには、フルフラットにする方法がありますが、「靴の脱ぎ履きがしにくい」デメリットもあります。

「玄関の段差をなくすのは抵抗があるけれど段差を低くしたい」場合には、式台を採用して2段で上がるようにする方法もあります。

 

玄関アプローチ

玄関アプローチには、スロープを取り入れることで段差をなくせます。

老後も暮らしやすくするためには、以下のようなアイデアがありますので検討しましょう。

・床材は滑りにくいものを選ぶ

・庇や軒を設置する

 

階段の段差を低くする

2階建て、3階建ての家は、階段の段差を低くすることも検討しましょう。

建築基準法では、階段の蹴上げ(高さ)は「23cm以下」、踏面(奥行き)は「15cm以上」と定められていますが、蹴上げを低く、踏面を広めに設計すれば階段の勾配は緩やかになります。

 

敷居の設置を避ける

敷居とは、溝が彫られた引き戸の下枠のことを指し、数センチの段差ができることでつまずきやすくなります。

また、敷居を取り払うことで開放的なデザインを実現できます。

以下のような工夫により家の中の敷居をなくせますので、検討しましょう。

・間仕切りを減らす

・扉に吊り戸を採用する

 

バリアフリー性能を高める

ここまで、段差のない家のメリット・デメリットなどを紹介してきましたが、家の中の段差をなくすだけでなく、バリアフリー性能を高めることにより、さらに老後も暮らしやすい家になります。

ここでは、バリアフリー性能を高めるためのポイントを紹介します。

 

通路幅や間口を広げる

将来的に車いすが必要になった場合の動線も想定して間取りを考えましょう。

一般的に、車いすを利用した生活をする際には、90cm~150cmの通路幅を確保する必要があります。

また、廊下・玄関・各部屋への入り口の間口についても将来的に手すりの設置ができるように設計段階で広めに確保しておくことが重要です。

 

十分な収納スペースを確保しておく

上述したようにバリアフリー住宅には、十分な通路幅や間口が必要になるため、床面積が不足しがちになります。

「デッドスペースを有効活用する」「造作棚を設置する」などのアイデアで十分な収納スペースを確保するようにしましょう。

 

ドアを少なくする

老後に快適に暮らすには、ドアを少なくして部屋を区切らない広々とした間取りがおすすめです。

「老後に足腰が弱った」「車いすを利用している」などの状況になった場合にドアの開け閉めがストレスになることがあるからです。

 

平屋を検討する

バリアフリー性能の高いマイホームの建築を検討中の方は、以下の理由から平屋をおすすめします。

・階段がない

・ワンフロアで移動しやすい間取りを実現できる

ただし、平屋の建築は2階建てに比べ広い敷地が必要な傾向があることに注意しましょう。

 

まとめ

今回は、段差のない家のメリット・デメリットを紹介しました。

家の中の段差をなくすことで、「老後に転倒するリスク」「お子さまが安心して家の中で遊べる」など安全性を高められます。

ただし、家の中にはフルフラットにすることで「ホコリや砂利が室内に入りやすくなる」「湿気がこもりやすくなる」などデメリットが生じる場所もあるため、施工業者と相談しながら進めましょう。

今回紹介した情報が、「段差のない家」を検討中の方の参考になれば幸いです。

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